ジェノベーゼ風ペスト、ミシュラン1つ星シェフの方法を忠実に実践して作った結果…!

料理は手間暇。じっくり時間をかければかけるほど、おいしくなる…果たしてそれは本当でしょうか?

先日、ペスト(通称ジェノベーゼ)についての面白い動画を発見しました。世界中の人気ユーチューバーがどや顔で紹介しているペストのレシピを、本場イタリアのトップシェフたちがディスりまくる、という内容です (笑)。こちらから見てみてください♪(動画はイタリア語ですが、英語の字幕があります)
イタリア人の友人にも見せましたが、めちゃくちゃウケていました。ネタバレになるので、ここでは内容は割愛します。。

この動画にでてくるおじいちゃんシェフが実際ペストを作っている動画がありました。こちら

なるほど・・・本場イタリアでは、石うすのようなすり鉢を使うのですね。白い大理石がとても美しいです。動画の中にも出てきますが、石のすり鉢を使うのには理由があります。ペストは「加熱しない」ことがとても大切で、材料を冷たいまま調理するために、熱を通しにくい石を使うそうです。
動画で一番共感できたのは、「材料に対してリスペクトを持つ」という、シェフたちの言葉。どうすれば、材料の良さが一番引き立つかを考えることだろうな、と私は理解しました。

こういう動画を見ていると、どうしても自分でもやってみたくなっちゃうんです!以前こちらの記事でも紹介しましたが、普段はフードプロセッサーかミキサーを使ってペストを作っています。家に小ぶりの石のすり鉢があったので、今回はおじいちゃんシェフのやり方に忠実に従い、ペストを作ってみました!

ではさっそく始めましょう!

まずは、塩と松の実をすり鉢にこすりつけるようにして、滑らかにしていきます。すりこぎで叩かず、「すりつぶす」ことがポイントのようです。そこにスライスしたにんにくを加えます。にんにくは絶対生(ナマ)!だとシェフが言っていました。いい香りが漂ってくると同時に、松の実から油がじゅわーっと出てきます。

次に、いよいよバジルを加えます。バジルは、以前スーパーで買った鉢植えのものがいい感じに育っていたので、それを使用しました。手首を使って、ぐりぐりとすりつけます。なかなかの重労働(汗)。バジルがなかなか細かくなってくれません。しかもすり鉢が小さく、中身があふれ出てきます。。根気よくすりつぶしていると、だんだん乳化して、マヨネーズのようになってきました。これで正しいのだろうか・・・?私の知っているペストは、もっと鮮やかなグリーンなんだけど・・・

次にオリーブオイルを加え、混ぜ混ぜ。すでに乳化しているので、すぐに混ざりました。
最後にパルメザンチーズを加えます。しばらく混ぜていると、だんだん粘度が強くなってきて、ねちゃねちゃした(?)クリームができました。色はかわらず、白っぽい黄緑のままです。

ペスト完成!
今回は、リグーリア地方の伝統的ショートパスタ、Trofie(トロフィエ)も手作りしてみました。今度パスタの作り方もアップします。

そして実食!果たして、超手間暇かかるペストのお味は・・・?!

見た目
ソースはもったりしていて、粘度という点ではOKレベル。しかし、バジルがところどころ残り、色が白っぽく、私が知っているペストではなさそう。。パスタとあえると、色がさらに白っぽくなり、「これはペストなのか?」と疑うほど。やっぱり、あの鮮やかなグリーンが欲しかった!

香り
バジル、にんにく、松の実の香ばしい香り♪食欲をそそられます。


松の実のナッティな香りがとても豊かで、にんにくがとても効いています。バジルの味もしっかりします。味は、ジェノバで食べた本場のペストに極めて近いような?!ただし、残念だったのは、にんにくに辛みがあり、食べるたびに舌がひりひりすること。材料の問題だとすれば、品質のよいにんにくを使うことで解決できそうですね。それと、やっぱりバジルの葉っぱがしっかりすりつぶされてなかったのか、バジルの繊維を感じます。。うちで育てたバジルが、太陽をたくさ浴びて葉っぱが固くなってしまっていたのも原因かもしれません。全体的に脂っこく、パスタにあんまり絡みません。そしてにんにくが効きすぎているのも少し残念。(その晩、自分のにんにく臭さに朝までうなされました。笑)

結論!
シェフには申し訳ないですが・・・フードプロセッサーやミキサーを使った方が、早く、確実で、おいしい、と個人的に感じました。調理器具の発達により、作業が効率化され、誰でも失敗せず料理ができる環境が整ったのだなぁ、と気づかされました。伝統的なやり方はこれからも残るでしょうし、もちろん残していくべきだと思います。ただ、お家で真似するには、ちとハードルが高い、ということですね。
そして、このようなシンプルな材料でつくる料理は、素材の良さがそのまま反映される、ということも実感しました。だから、リグーリア地方で採れるバジルで作られたペストだけが「ジェノベーゼ」と呼ばれるのであります。ドイツのバジルは別物。地物ってやっぱり大事なんだな、と思いました。

料理は手間暇は間違えではないけど、手間がかかる = 時間をかけて非効率なやり方で作る、ことではないのですね。手間がかかる = 愛情の大きさ、なんだと思います。ここでいう愛情とは、食べてくれる人に対してだけでなく、イタリアのシェフが話していたように、素材に対しリスペクトを持つことでもあるのかな、と思いました。石のすり鉢で作った方がおいしくできる!と思うので、石のすり鉢を使う。私はそんなの使いこなせないし、時間もかけられない、ミキサーに力を借りようかな。どちらも正しいと思います。それぞれのライフスタイルに合った、それぞれの料理の仕方がありますね。ここで紹介するレシピたちも、見てくださっている方々に、ご自分の料理と向き合うきっかけになってくれれば、と願わんばかりです。

Bon appétit!

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